皆さん、お元気ですか。
お前その入りしか出来ねぇのか(激詰めしてくるタイプの上司)
はい。
タイトル通りなんですけど、最近良作に出会う機会が増えていたのでご報告(女性声優)させていただこうという次第です。
普段はオタクの感情最終処分場として利用しているTwitter(Xは敵性言語ですよ)もこういう時ばかりは備忘録として役に立つ。
さあ行ってみよう(シン・エヴァンゲリオン)
はじめに
今回は闇のゲーム方式でいくぞォ(伝わらないタイプのモノマネは周囲を不幸にします)
アニメ・ゲーム・漫画のジャンルでしか会話を広げられないのでこれを主として御報国します。
よしなに。
ひろがるスカイ!プリキュア
30歳独身男性の話題か?これが……。
はい。
2023年はプリキュア改造年と呼ぶべき年で、オトナプリキュアの放映や男プリキュアのみでの2.5次元舞台化発表、久々のオールスター作品など話題になることがいくらかあり、今作のプリキュアは初めての試みやギミックを入れた作品として鳴り物入りで登場した最初の弾である。
だがそういうのはノイズなので作品を楽しむのには全ッ然関係ない要素ですねぇ!
プリキュアには作品ごとにテーマが決まっており、今年は『ヒーロー』というテーマが与えられた。作品テーマを大々的に発表してそれと一年間向き合っていきます!という誠実さがおっさんになると胸に滲みますね。……なんすか?
ヒーローなんて話題は最早掘り尽くされた鉱脈なのだが、それでも誠実に大真面目に向き合う姿は少なくとも私の胸を打った。
この作品の強みとして、作品としての体幹が凄まじいことにあります。
『ヒーローは他人に認められて初めてヒーロー足り得る』という理論を40話以上全くブレずに保ち続けており、この信念の深さは称賛に値しますね。
あとキャラクターがしっかり立っているので、話の強度に負けてないのもまた良い。
私は以前よりGo!プリンセスプリキュアが一番好きと言って憚らないオタクだったのですが、好きが更新されそうで何よりです。
少年ハリウッド-HOLLY STAGE FOR 49/50-(再履修)
早速再履修に入って申し訳ないが押し通らせていただく。
年イチくらいで再履修している作品なのだが、今年は二周してしまった。異常だよ。
内容としてはかつて大ヒットしたアイドルグループの名前を襲名した5人の男性アイドルユニットが自身のアイデンティティを獲得しながらアイドルとなっていくという作品。
リアル寄りの濃いキャラデザと絶妙にダサいタイトルで敬遠されがちだが、その実アイドル作品の教科書とも言うべき哲学に溢れている。
全2クールで構成されており、1クール目はアイドル以前に人間としてどうあるべきかという姿が抜群の強度で描かれ、2クール目からはその強度のままアイドルの哲学を語り続ける。
完走する頃にはそのキラキラが見えているはず。
"アイドル"という言葉の重みを知りたいならこの作品を通らない選択肢はないです。
呪術廻戦
本誌太郎なので秋に見た作品というわけではないが、アニメ2期放送中なのでここに入れさせていただく(天下無双)。
まずアニメの方だが、もうとんでもなく出来がいい。1期の時点では鬼滅ブームというのもあって影に隠れもしたが、2期では監督が変更となりより呪術らしさ(あとで説明します)が磨かれている。
原作ではセリフだけの術式説明を丸々演出に置き換える大胆さ(無下限呪術と赤血操術の説明は特にすごい)、EDが流れた瞬間に劇的な展開を見せてもう一回EDを流す、主人公を曇らせた上で特殊OPを流すなどといった演出面における進化が本当に素晴らしい。
1期や劇場版の頃からOP・EDの楽曲提供者の作品理解度の高さや声優の卓越した演技が底支えしていたが、2期ではそれに追いついて相互に高め合う理想の関係になった。あざす。
呪術らしさ、という指標なんですけども、この作品かなりライブ感で生きがちでそこにロジカルな打算も含まれているというのがウリの一つなんですよ(今俺が決めた)
で、アニメ2期はそのマインドが受け継がれていて、具体的には手を抜く回はしっかり手抜きするから次回楽しみにしとけよ!みたいなムーブが出来ているのが実にこの作品らしいと思っています。
本誌の方ではちょくちょく"引き"を描かせたら最強の漫画と言っていたのだが、最近その引きの強さが戻ってきた。
具体的には最強凡夫決定戦で凡夫が決定した瞬間から加速度的に引きがよくなった。
やっぱアレ嫌々描かされてたんすねぇ!!!(オタクは最低の反応をしがち)
とにかく先の読めない漫画なので今後に期待が止まらない。期待を込めて☆5です。
僕のヒーローアカデミア
39巻発売したのでとりあえずこの枠に入れる。
多分去年くらいからずっと同じこと言ってるんだけど、ヒロアカが今一番面白い。
一昨年だか去年だかに最終章宣言をしてから、期待を裏切る展開が一切ない。
40巻近くまで積み上げた要素を何一つこぼさないという気概を感じるほどに、ギミック回収や再登場の仕方がドラスティックだと思う。
ヒーロー作品における伏線(俺この言葉あんま好きじゃないんだけど)(知るか)回収においては、アベンジャーズ:エンドゲームが金字塔であるが(そうなの?)、それとタメを張れるレベルの美しさを持っている。
この作品は積み上げてきた信念は継承され続ける限り決して消えないという"想い"を描くことにかなりのアドバンテージがあるが、作者がそれを実践しているのだから説得力が尋常ではない。
恐らくあと2,3巻で完結するので、オタクの皆様におかれましては是非履修していただきたく存じます。
トップをねらえ!
オタクのくせして30年間放置していた作品ですね。これウラシマ効果だろ。
この度dアニメストアにて復活配信されたのでこれを機に視聴。一緒に見てくれた強火のオタクに感謝。
ここ2年くらいで庵野秀明作品にどっぷりハマったのだが(判断が遅い👺)、これが20代の頃の作品だと思うと空恐ろしい。人生経験が違いすぎる、何もかもが……。
おっさんとなっては口に出すのも憚られる『努力と根性』をテーマにしながら、骨太すぎるSF描写と設定が周りを固める見事な構成。
時間という要素が非常に響く作品で、主人公だけが歳を取らぬまま進んで行く物語が、人物が、あまりにも切なく重い。
ラストでビャーコラ泣いてしまった。アニメで号泣する30歳成人男性キツすぎ。殺してくれ。
一方で、SF描写やメカニックが非常に近未来的なのに対して文化観や廃り流行りが全く予想できておらず、1980年代から止まったままなのが当時のオタクボーイ達が必死になって作り上げたことを物語っていてそれもまた面白かった。
トップをねらえ2!
前作を観ておいてこの作品を観ないのは嘘なので勿論見ました。
引き続き視聴に付き合ってくれた強火のオタクに感謝。
今作では庵野秀明はサポートに回り、手下(表現が最悪)の鶴巻和哉が監督に。
作品の毛色がガラッと変わり、当時のオタクボーイが全力で作りましたという作風はなりを潜めることになった。
前作における『努力と根性』という要素はむしろダサいものだという空気感で、バスターマシンに乗るのは才能を持った子供たちという前作テーマに対する逆走から入った今作。
しかし、それは全て計算ずくで、その空気をぶち壊して忘れ去られた『努力と根性』に回帰するまでが今作のミソ。
この作品のテーマは"幼年期の終わり"で、何もかもを斜めに見てしまう子供たちが王道と向き合うまでを描く、2000年代のスレたオタクに対するアンチテーゼに成り得る作品だと感じた。
なればこそ、この作品のテーマが真に描かれるのは3話であり、4話からが本番などというボケた発言をするオタクは顔の形が変わるまでボコボコにしなければなりませんね(オタクはすぐ仮想敵を作る)
仮面ライダーギーツ ファイナルステージ
ギーツについての感想はこの前書いたのを参照のこと。
実に5年ぶりに完走した仮面ライダーなのだが、久々に情熱を持ってしまった反動でDX版ベルトを買ったりファイナルステージに申し込んだりと好き勝手やってしまった。
20年このコンテンツに関わっていてどちらも初めてのことなのだがギーツごときにそれを奪われるのは癪っちゃ癪。
オタクイベントはそれなりに行くのだが、ファイナルステージというイベントには行ったことがないので結構新鮮だった。
内容としては前半がヒーローショー、後半がトークショーで、少しだけ演者の歌披露といった趣。
ヒーローショーは作品のラストから地続きのストーリーで描かれる新規脚本で、五十鈴大智の夢が全く叶っていない以外は結構面白かった。
そもそもギーツという作品は物語の整合性をライブ感で突破する作品なのでそこはヨシ!
トークショーは道長役の杢代和人が全部のボケを処理してて面白かった。
こういうのは苦労人が一人で回すのが一番いいですね。
初めて行くタイプのイベントだったが、楽しかったのでまたハマれる仮面ライダーが訪れたら是非行きたいね。
デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNIG
tri.で散々除け者にされたから仕方なく主題にしたようにしか見えないんですけどそういうこと言うからダメなんですよね。はい。
個人的には駄作の評価を下しているデジモンアドベンチャーLAST EVOLUTION-絆-(以下ラスエボ)と同じスタッフでお送りされる今作。
全く期待しないで見に行ったが、ラスエボよりかは誠実な作りをしていたのでわりと好印象だった。
Twitter(Xとは意地でも呼ばない)で散々言っているが、ラスエボはtri.から反省していますよ~という態度で作られた作品のくせに話の流れがtri.と全く一緒なのでその実全然本質をわかっていないことが低評価のポイント。
今作ではtri.という前提条件がないので、このスタッフが真にまっさらな状態で作品を送り出したらどうなるかという試金石になった。
tri.で変に人格をいじられなかったおかげで02メンバーは健やかに成長したため、彼らなりの健やかなる理屈で新キャラに手を差し伸べることが出来ていたため、作劇上の違和感がなく見ることができた。
蒼穹のファフナーシリーズ(再履修)
また再履修か、お前の代わりなんていくらでもいるんだぞ(とりあえず詰めてくる上司)
夏に完結編であるTHE BEYONDのTV再編集版、秋にスピンオフのBEHIND THE LINEが公開されたので一応この枠ということで。
ファフナーはエヴァのフォロワー作品として生まれたんだよね(突然喧嘩を売る)。
が、エヴァとは全く違うアプローチで奇しくもエヴァと同じ年にゴールを迎えた。
この作品は20年近い歴史の中でほとんどの場合何かを犠牲にして物語を進めてきた。
THE BEYONDでは新しく生まれた主人公が何も捧げず手に入れるという作中の人物にも、視聴者にとっても想像の埒外からの手法を主張し、大団円を迎えた。
正直に言えばこの作品が終わるという未来を全く想像していなかったため、劇場で見たときはこの作品終わるんだ……という感想が一番最初にやってきた。
終わった実感がすぐに得られず、翌日になってドッときて参りましたね。
この度TV版が放映されたので一応チェックしましたが、THE BEYOND自体はわりと不出来な部分が多い作品なのでオチが綺麗じゃなかったらどうなってたんだろうと自分に恐怖してます今。
ところで劇場先行上映という手法について物申したいんですが、コアなファンは先行上映を観に行ってそこで感想を消費して、それがテレビで放映される頃にはすっかり熱が冷めてて全く盛り上がらないという現象しか見た事がないんですけどメリットがあるんですかね?
スキップとローファー
本年オモシロ・作品最優秀賞を受賞する予定の作品。
あらすじとしては田舎から上京してきた見た目は冴えないが芯のある主人公が高校生活を送るという、ともすればありきたりな題材だが(ありきたりかな?ここまで真っ直ぐに初球を投げてくる作品って今どきもうないのでは?そういう問題提起はあとにしましょうね)、そこから心臓を掴むような内面の描写を何度も行ってくる心肺停止・インシデント作品である。
こう書いて面白いと思わせられないのが俺の限界なのでバビュン。
久々にアニメ見て原作買いをしました。
兎にも角にもこの作品は人間の描写が上手い。
この作者は陽キャ、陰キャ、美形、ブサイク、ありとあらゆる方向の人間の感情を知っている。人生何周目なんですかね。
様々な人間の感情の折り重なりが物語を作っており、群像劇かくあるべしといった内容なのだが、その実オタクの共感を誘うような感情ではない。
キャラクターが文字通り生きており、そのキャラクターしか抱けないような悩みをそれぞれが持っている。
軽々しくわかる~wなどと言えるような感性ではまず読めない。内面の苦しみはどうあっても本人のものなのだ。
ミリアニとシャニメ
書いたらこれだけで一記事作れそうな勢いだったので別で出します。
BLUE GIANT(アンコール上映版)
世界一のジャズプレイヤーになると豪語する主人公がひたすらジャズに打ち込む様を描いた漫画BLUE GINATの劇場アニメ版が今作。
元々は今年の始めくらいに劇場上映されていたのだが、円盤発売に伴ってブラッシュアップされて再上映された。
原作は仙台編から始まり、東京編、ヨーロッパ編、アメリカ編、ニューヨーク編と続いていくのだが、今作は東京編を切り取って作られている。
特筆すべきは結末が原作と違う点で、一応原作には繋がるように出来てはいるが、個人的には別の世界線として摂取した。
二度目の視聴となるのでストーリーより演出面に注視して観たが、原作に通底する想いである"音で勝つ"というマインドがしっかり反映されていると感じた。
原作では演奏シーンの独白が非常に多いのだが、今作ではそれが一切ない。
それでも作品としてしっかり成立しているのだから、きちんと勝っている、そう感じた。
終わりに
秋といいつつもう秋はほぼ終わってるんですよね。
春と秋どこ行っちゃったんだろ(メンヘラオタクだから歌詞を引用する)
30になっても好きな作品に出会える、幸福なことです。
この気持ちはなくさないでいたいなぁ。
おわり。