たそがれ怪文書♨

いたたまれない思いの丈を怪文書にしたためます。

「少女☆歌劇レヴュースタァライト」について、お話します。

みんなは「ブシロード」って、知ってるかな?

ブシロードというのはね、例えば、ボール紙に既存絵を印刷して金にすると気持ちがいいとか、あるいは自社の声優を金の力で強引にアニメにねじ込むことをすると気持ちがいい、といったことをブシロードというんだ。

よい子のみんなのこころは、心臓にあるんだよ。そして、心臓とブシロード、どちらが上かな?

もちろん、心臓の方が頭に近いから、上だよね?

ブシロードの汚い部分に心が集中するとね、その子は下の世界に生まれ変わるんだって。

イヤだねぇ。

今、ブシロードのアニメを見ていない子は、これから先、ブシロードのアニメを見ないようにしようね。

今、ブシロードのアニメを見ている良い子は、(観るのを)やめようね!

そして、お父さん、お母さんを含めた、みんなを大事にして、みんなのために、生きようね!

 

 

 

しかし俺は悪い子なのでブシロードのアニメを見てしまった。

みんなは「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」って知ってるかな?

天丼はこれくらいにして。

個人的にブシロードマーケティングが大変好みでないので、Twitterで評価されているのを見ながらも手を出さずにいたアニメです。

が、劇場版上映とともに話題が再燃したので、今期夏アニメ観るものが全く無いのも相まってつい最後まで見てしまった。

当方レヴュー歴6日、煌めく舞台に飛び込み参上!

99期生愛城♨、みんなをスタァライト、しちゃいます!

 

 

少女☆歌劇レヴュースタァライトを見た!

レヴュースタァライトは2018年の夏アニメ。もう3年も前のアニメっすね。

所謂群像劇で、名門音楽学校を舞台に、最後まで勝ち抜けばトップスタァになれるというめちゃくそ怪しいオーディションに挑む9人の舞台少女を描く、といった作品。

御託はここまで。

これがまぁ大変面白かった。

キャラクターの悩み・憧れ・目指すもの、様々な感情を説明した上で、レヴューという名の戦闘シーンでキャラクターの感情をぶつけさせるのが基本スタイル。

キャラ同士の感情に嘘がないし、説明の導線もしっかりしている。

きらびやかで派手な演出に、繊細な感情を乗せるバランス感覚、滅茶苦茶丁寧に作られてるアニメだと感じた。(声優の演技は丁寧ではない)(だからブシロ嫌いなんだよ)(やめろやめろそんな話をしているのではない)

 

そんな中突如本性を現す大場ななという存在。 

丁寧にキャラクターを描く作品だと思っていたらループモノの概念が飛び入り、視聴者の心を掴んで離さない。

 

そして煌めきの再生産という要素。

いくら折れても、理想をなくしても、舞台の上で古い自分を燃焼し、新しい自分を作り直すことで、舞台少女は何度でも生まれ変われる。

そうして生まれ変わった彼女らは、悲劇さえもハッピーエンドに作り変える。

 

ヤバいと思ったらもう最後まで見ていた。

年甲斐もなく感動してしまった。

 

 

キリンって何なの?

レヴュースタァライトを語る上で避けては通れない奴、キリン。

こいつは早い話が、厄介な視聴者代表です。

舞台少女の煌めきが見たいがために、オーディションを開き、視聴者として楽しむ。

我々と同じ罪人なのであるなぁ。

でもこいつ感情高ぶると実況するじゃん。映画館で隣の人間が騒いでるのと同じだからやめて欲しいんだよね。かなり無粋な視聴者だから仲間だと思われたくない。 

閑話休題

 

 

少女☆歌劇レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンドを見た!

さて一気観してしまったレヴュースタァライト

これは劇場版も見ないと嘘だと思って映画館を選ぼうとした♨にツイッテアー・オタクから耳寄りな情報が。

「ロンド・ロンド・ロンドは結末が違うから見ろ」

こっ、こいつっ……ッ!総集編映画のくせに内容をいじってくるとは生意気な……ッ!

というわけで予習の時間を2時間追加した。

主にレヴューの総集編といった趣で、文字の演出が加わったりしてより豪華に。

ストーリーの大筋を掴んでる人に向けての復習映画といった感じだけど、大場ななだけはセリフの追加があったりラストシーンの後に登場したりとやりたい放題。

「舞台少女の死」という意味深な結末を残して終了。リアタイのオタクたちここから1年待ったの?インフィニティ・ウォーからエンドゲームじゃん……(オタクだから例えもオタク)

 

劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライトを見た!

というわけで予習をして完全無敵最強超人になった俺は上映終了3日前の劇場に駆け込むのであった。 

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レイトショーなのに人が結構入っていた

 

いやー面白かった(語彙力ポジション・ゼロ)

映像・音楽表現の洪水だった。次から次へとレヴューに移り変わり、思考の整理をする暇もなくキャラクターの感情を浴びる生き物にされてしまった。

 

題材としては卒業と進路という、ともすれば陳腐でありきたりな題材だけれど、体感する本人にとっては今後を左右する大きな一歩。

その恐怖と戦う姿がレヴューとなって舞台少女らを彩る作品だった。

 

特筆すべきは今回のレヴューはオーディションではないこと。

ワイルドスクリーンバロックと名付けられた一連のレヴューは、舞台少女が舞台を終えたらどうすればいいのか、何をしたらいいのかを訴えかけるものだった。

「舞台少女の死」について、答えを出す瞬間の映像は劇場で見ないと勿体ない最高の表現だった。

 

そして、今回の舞台を動かすために燃やすべき燃料は舞台少女の煌めきではない。

舞台少女の煌めきをまた見たいという視聴者の欲望が今回の燃料になったのだ。

だからキリンは燃え尽きて消えていった。無粋な実況者がいなくなるのはそれはそれで寂しい。わかります。

 

 

最後の一瞬まで見逃せない、良作だった。うっかり触れてしまったが、正解のようで何よりだ。

 

 

でもやっぱりブシロは潰れた方がいいと思うよ。

 

おわり。